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日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか 矢部宏治著

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奇しくも、本を読み終えた前日の3月30日の朝日新聞(夕刊)に”非戦語った「幻の調査会」”というタイトルの記事があり、本の内容の一部でもある憲法9条について関連するものが記されていた。
”フクシマの正義「日本の変わらなさ」との闘い”開沼博著を既読していたので、何となくのその流れかなと言うことで購入してみた。タイトルからの展開で憲法作成の経緯や昭和天皇制の当時の動向にも及び、とても興味深いものであった。
 
今の今になって自分が分った真実は、日本が国連憲章の「敵国条項」の適応を現在も受け続けていること、つまり敗戦直後のままの状態であることに驚いた。
同じ「敵国条項」の適応を受けていたドイツがなぜそれから外れたかにも言及されていることもポイント。
 
沖縄のみならず米軍基地が日本国内に存在することになった経緯も詳しく記されていた。また、フィリピンにおいて米軍基地がなくなったかと言う事実もよく理解できた。
 
憲法9条の第2項「戦力および交戦権の放棄」が起こしている問題、集団的自衛権の矛盾や最低限の防衛力の保持がなぜ必要かについても理解を深められた。
 
御殿場にも「キャンプ富士」という米軍の施設があり、今日も帰るすがら米兵とすれ違うと言う環境にいるが、本を読んだ後では以前と違う複雑な心境ですれ違う。
3月31日付けの朝日新聞では、”キャンプ富士返還問題”とタイトルされた記事があった。防衛省の「日米間での正式な協議の場に乗せる」との方針が初めて示されたとあったが、辺野古移設の難しい時期のステートメントなので、いろいろな意味が含まれているのだろう。
東富士演習場協定では、「米軍基地の全面返還」という条件があるのだが、協定に関連したここ5年間の補助金交付金の概算が70億4千万円となれば地元もいろいろな思惑があるのだろう。
防衛9条交付金の弾力施行も認められていることだし・・・。
 
全体見回して、こんなんでいいのかなって感じ。
最後に思ったのは、辺野古に米軍基地が”新設”されるかどうかが今後数十年に渡る日本の分かれ道かな!